教員紹介

永島田 まゆみ

助教 博士(医学)

研究者総覧

専門分野

分子生物学、代謝学

研究内容の説明

肥満によって、なぜ生活習慣病(糖尿病やメタボリック症候群、脂肪肝炎等)が引き起こされるのか、生活習慣病の元凶とされる脂肪組織や肝臓における慢性炎症やインスリン抵抗性が誘導される原因について研究しています。

ヒトやマウスでは肥満に伴い、脂肪組織や肝臓へ浸潤するマクロファージが増加します。浸潤するマクロファージの量だけでなく、炎症惹起性M1マクロファージの増加と抗炎症性M2マクロファージの減少というマクロファージの質が変わる極性変化も慢性炎症やインスリン抵抗性の発症に重要であることを明らかにしてきました。しかし、肥満によるM1/M2極性の調節機構については十分に明らかにされていません。そこで、転写因子、炎症細胞の動態を制御するケモカインの作用メカニズムに着目し、肥満とマクロファージのM1/M2極性における調節機構を明らかにすることで、生活習慣病に対する疾患治療や予防に貢献することを目指したいと考えています。

これまでの主な研究業績

  1. Nagashimada M, Sawamoto K, Ni Y, Kitade H, Nagata N, Xu L, Kobori M, Mukaida N, Yamashita T, Kaneko S, Ota T. CX3CL1-CX3CR1 Signaling Deficiency Exacerbates Obesity-induced Inflammation and Insulin Resistance in Male Mice. Endocrinology. 162(6):bqab064. 2021
  2. Sakai Y, Arie H, Ni Y, Zhuge F, Xu L, Chen G, Nagata N, Suzuki T, Kaneko S, Ota T, Nagashimada M. Lactobacillus pentosus strain S-PT84 improves steatohepatitis by maintaining gut permeability. J Endocrinol. 247(2):169-181. 2020
  3. Sakai Y, Chen G, Ni Y, Zhuge F, Xu L, Nagata N, Kaneko S, Ota T, Nagashimada M. DPP-4 Inhibition with Anagliptin Reduces Lipotoxicity-Induced Insulin Resistance and Steatohepatitis in Male Mice. Endocrinology. 161(10):bqaa139. 2020
  4. Nagashimada M, Ueda T, Ishita Y, Sakurai H. TAF7 is a heat-inducible unstable protein and is required for sustained expression of heat shock protein genes. FEBS J. 285(17):3215-3224, 2018
  5. Ni Y, Nagashimada M, Zhuge F, Zhan L, Nagata N, Tsutsui A, Nakanuma Y, Kaneko S, Ota T. Astaxanthin prevents and reverses diet-induced insulin resistance and steatohepatitis in mice: A comparison with vitamin E. Scientific Report, 25;5:17192, 2015

研究室からのアピール

肥満に伴う慢性炎症は、激しい炎症ではありませんが、インスリン抵抗性を誘導し、血糖値が下がりにくい状態、すなわち糖尿病を発症するきっかけと成り得ます。肥満による慢性炎症がインスリン抵抗性を誘導する仕組みを明らかにし、糖尿病をはじめとする代謝疾患の治療や予防に少しでも貢献していきたいと考えています。まだ誰も知らないことを最初に明らかにすることの面白さを一緒に楽しんでいけたらと思っています。