関根 克尚（せきね かつひさ）
准教授（理学博士）
専門分野
生体医工学
研究テーマ
電気インピーダンス計測で骨格筋の構造変化を調べる（2023年3月末 定年退職予定）
概要
「体脂肪率計」や「身体組成計」は、人体に微弱な交流電流を流して電気インピーダンス（電気抵抗）を測り、これを解析して人体内部の情報を得ています。同じ測定法を使って、疾病や運動による骨格筋の変化が検出できます。しかし解析法がないため、骨格筋でどんな変化が起こったのかわかりません。本研究室の研究目標は、骨格筋でどんな構造変化がおこったかを、電気インピーダンス計測によって調べる方法を開発することです。これまで主に理論研究を進めてきました。最近、実験研究を始めました。
主要装置
- HAL3001A ポテンショスタット/ガルバノスタット（北斗電工）
- 4192A LF インピーダンスアナライザー（HP 現Keysight）
- MLT-550N 身体組成分析装置（SKメディカル）
- CM-42X 伝導率計（東亜DKK）
- シミュレーション専用PC（メモリー16MB 現在2台稼働中）
- 工作機械（当研究室専用フライス盤1台、共同利用のバンドソーなど）
特徴
- 実験・理論両面からの検討。
- 計測器の性能に関する、しつこい検証。
- 骨格筋は細長い細胞の束である、骨格筋はT管系をもつ、ということを組み込んだ、独自に開発したプログラムを用いたシミュレーション。
論文
- Sekine K. (2020) A modified technique of the finite-difference method calculations to mimic the four-terminal method measurements of electrical impedance and admittance of skeletal muscles. Journal of Physics D: Applied Physics, 53(47): 475401.
- Sekine K. (2017) Equivalent complex conductivities representing the effects of T-tubules and folded surface membranes on the electrical admittance and impedance of skeletal muscles measured by external-electrode method. Journal of Physics D: Applied Physics, 50(50): 505401.
- Sekine K, Yamada A, Kageyama H, Igarashi T, Yamamoto N, Asami K. (2015) Numerical calculations for effects of structure of skeletal muscle on frequency-dependence of its electrical admittance and impedance. Journal of Physics D: Applied Physics, 48(25): 255401.